コーポレートガバナンス・コード「実施」状況のトレンド

2015年の公表以来、続々と対応が進められている「コーポレートガバナンス・コード」。
お客様とのお打ち合わせの場でも、他社における対応状況等、話題に上ることが増えてきております。

2017年9月5日、東証は市場第一部・第二部(2,540社)のコーポレートガバナンス・コード対応状況について、集計結果を公表しました。この調査は2016年から実施されており、今回で2回目の結果公表となります。

[コーポレートガバナンス・コードについて]
2017年7月14日時点
◆全73原則を「実施」している上場会社: 659社(25.9%)
◆一部原則を「説明」している上場会社: 1,881社(74.1%)

※出典:株式会社東京証券取引所「コーポレートガバナンス・コードへの対応状況(2017年7月14日時点)」より作成
http://www.jpx.co.jp/news/1020/20170905-01.html?utm_source=submitmail&utm_medium=405

1回目の調査(2016年12月)に比べると、「全73原則を「実施」している上場会社」は6ポイント伸びており、また、9割以上を「実施」できた会社が90%に迫るなど、認知および実施については前進していることがわかります。

コーポレートガバナンス・コードの原則ごとの実施状況については、取締役会の実効性評価、また独立社外取締役2名以上の設置などは高い実施率となっているのに対し、議決権電子行使プラットフォームの利用や招集通知の英訳など、主に株主総会に関連する事項については、対応が大きく遅れているようです。

今年に入り、私どもでIRツールの英語版を制作させていただく中でも同様の傾向を感じております。また遅れているとはいえ招集通知の英文対応につきましても、外国人投資家との対話への要望から、増加傾向にあると思います。多くの上場会社様では、コーポレートガバナンス・コードへの認知および理解がほぼ浸透し、今後さらに「実施」のフェーズに進んでいくと思われます。

和文のIRや広報、サイト運営をお考えいただく際には、こうした外国人投資家への働きかけも意識していただき、英文アイテムも同時に制作されるのはいかがでしょうか。

【コラム 株主通信1】株主通信をつくる意味

ほとんどのみなさまは「今さら」と思われるでしょうが、今回はIR(投資家向け広報)のお話です。

株式会社には「株主」がいます。「株主」はその会社の運営資金を出資している人たちです。そして、その会社の最高意思決定機関である株主総会で発言する権利をもち、議案に対する議決権をもっています。

つまり、株式会社にとって「株主」は、その会社の経営に対して意見できる存在です。そこで、株式会社としては、株主の方々に対して、普段の事業活動を報告し、今後の事業方針を説明し、配当方針を示すなどして、経営方針に賛同していただき、引き続き出資していただけるように株主の方々の理解を得る必要があります。

そのための活動がIR(アイ・アール Investor Relations/投資家向け広報)と呼ばれるものです。具体的には「企業が株主や投資家に対し、財務状況など投資の判断に必要な情報を提供していく活動」ということができます。

そのIRにおいて、株主通信は実は重要な位置づけのツールです。なぜなら、定期的に全株主の手許に届けられる冊子であるため、最新の活動状況を株主の方々にお知らせできるツールであり、しかも法令の縛りがないため企業活動の報告や宣伝を自分たちの伝えたいように制作できるものだからです。

株主通信は、企業活動をわかりやすく伝えることが求められています。その「わかりやすく伝えるお手伝い」をするのが、私たちのようなIRコミュニケーション支援会社です。

次回は、「わかりやすさの追求」について考えたいと思います。