【コラム 株主通信2】株主通信は個人投資家向けの冊子である

投資家は個人投資家と機関投資家に分けられます。個人投資家は、個人の資産で投資を行う人、機関投資家は、銀行・保険会社・証券投資信託・財団など、法人形態の投資家です。

さて、個人投資家と機関投資家ではどちらの人数が多いかご存じでしょうか。
東京・名古屋・札幌・福岡の4証券取引所の調査では、全上場企業の延べ株主数は5,105万人、うち個人投資家は4,967万人と約97%を占めています。
(なお、保有状況では株主全体で581兆円、うち個人投資家は99兆円で約17%です)
「2016年度株式分布状況調査の調査結果について」
http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/examination/nlsgeu000002ini6-att/j-bunpu2016.pdf

 

前回書きましたように、株主通信は「定期的に全株主の手許に届けられる冊子」です。各社によっていくぶん違ってきますが、株主の大半は個人株主=個人投資家ですので、株主通信は個人投資家向けの冊子と位置付けられるのです。
ちなみに、機関投資家向けには、統合報告書やアニュアル・レポート、インベスターズ・ガイドといった専門家向けの媒体が作成されています。

個人投資家のなかには、株式投資の経験と専門知識が豊富な「プロ個人投資家」もいますが、ほとんどの個人投資家はプロがもつような専門知識をもっているわけではなく、また資産運用として投資を始めて経験の浅い方々も多くいます。
そのため、読者に専門知識をもっていない一般の個人投資家を想定して、その会社の事業内容を知っていただき、どういう事業で利益を上げ、財務状況はどうなっていて、株主の方々への還元方法はどうなっている―配当をどれだけにする、どのような株主優待制度を設けている―といった情報をかいつまんで整理し、視覚的にイメージできるようにデザインを考えたりして、「すっと読めて、見てわかる」ように心がけています。

IR実務あるある①

10月も半ばを過ぎて、IR担当の皆さまはいつにも増して忙しい毎日を過ごされているのではないでしょうか。

かくいうa2mediaも、おかげさまでこの時期は、多くのお客さまにお引き合いをいただき、IRツールの制作のお手伝いをさせていただいています。

今回はその制作業務の流れをご紹介しつつ、IR実務あるあるをお話しします。

最も一般的なIRツールのひとつとして、a2mediaも多くの上場企業さまの株主通信の制作に携わっています。中間決算と期末決算と年2回、実際の制作に入る前に必ずお客さまのところを訪問します。キックオフと称して、制作にあたっての方向性や重要事項を確認するためです。

キックオフに際しては、今回はどのページに何を掲載するのか、どのような表現(デザイン)が効果的か等、お客さまの経営状況・現状課題等も踏まえつつ、様々な観点からお話合いをさせていただき、よりご満足いただける内容を企画・模索します。

実際の制作においては、お客様と何度もキャッチボールをしながら、修正を重ねて完成=校了に至ります。

この制作過程でよく起こるのが、誌面は読みやすくしたいが、より丁寧な(多くの)説明文を掲載し写真も大きく使いたいというジレンマに陥るケースです。説明文は削りすぎると内容がさびしくなるし、写真は小さいと写真の良さ・インパクトは半減してしまいます。

いかにしてメッセージ力を高めるか。
制作作業に入ると必ずと言っていいほどこの問題にぶつかります。
この点は多くのIR担当の皆さまにも、共感していただけるのではないでしょうか。

a2mediaは長年、誌面という物理的な制約の中で、この正解のない問いと向き合い、その都度よりベターな解を提供してまいりました。

私たちはこれまでの経験から、IRという特別な性格も踏まえた最適解を、きっと提供できると自負しています。